2023年度入社の新卒社員の傾向

~できる営業マン育成TV 特別編~

動画概要

今回は特別編としまして、採用ドキュメンタリー映像制作や動画制作を行う

株式会社カウテレビジョン 高橋社長にご協力を頂き、

2023年度入社 新入社員の傾向についてお伝えいたします!

 

お伝えする内容

・新入社員のマイペース病

・目立ちたくない、浮きたくない

・経営者、人事担当者様に向けたメッセージ

 

動画内容

 高橋社長:

今回は新入社員研修のスペシャリスト セールスアカデミーの宮脇社長をお招きしまして、

今年2023年度入社の新卒の社員さんたちの傾向を伺ってですね、

私たち企業経営者また人事担当者が持つべき心構えやスタンス、彼らとの接し方について、

ヒントをいただきたいと思います。宮脇社長よろしくお願いします。

 

宮脇:

よろしくお願いします。

 

高橋社長:

まず宮脇社長、今年の傾向を端的に表現すると、どうなんでしょうか?

 

宮脇:

今年はですね、一番の今までの違いは反応が薄い。

私たち講師陣の話を聞いてるんですけども、ちゃんと真顔で聞くんです。

こんな感じです。

 

ちゃんと聞いてるけど頷いたりしないんですね。

この反応が薄いっていうのがもう一番の今年の傾向です。

 

高橋社長:

なるほど。それはどういうことからそういう傾向が出てくると分析されますか?

 

宮脇:

おそらくなんですけども、これある新入社員の受講者も言ってたんですが、

大卒の方ですと大学2~4年生の3年間がコロナでオンライン授業が長かったんですよね。

 

なのでオンライン授業で画面をオフにして

授業を聞けますので、別に先生の話を聞いても頷く必要がない、

これでずっと過ごしてしまったので体がそういう風になってるんじゃないかな、

と言ってたので確かにそうなんだろうなっていう気がいたしました。

 

高橋社長:

ある意味では彼らも被害者というとあれですけど

かわいそうなところもあるわけですね。

悪気なく無表情、頷かないと。

 

宮脇:

どの会場もそうでしたね。

 

高橋社長:

宮脇社長は今年の4月~6月と、

新入社員研修を全国でどれくらいの会場で、

何名ぐらいを指導されたんでしょうか?

 

宮脇:

今年はおかげさまでたくさんご支援させていただきまして

30会場で合計901名の新入社員さんのお世話をしました。

 

高橋社長:

901名というともう一定の傾向が見える数だと思うんですが、

今その反応が薄いという傾向が一つ分かりました。

それ以外にもあったら教えてください。

 

宮脇:

ちょっと面白いなっていうのが一つあるんですが、

研修中私たち講師が話していたりとか、

あるいはワークでシーンとしてる時に大きな音を出して鼻をかむっていう人が

何人も、いろいろな会場でいたというのが驚きで、昨年はいなかったです。

 

高橋社長:

なるほど、それもマイペース病の一つですか?

 

宮脇:

そうですね。自分のペースを崩さない。

周りからどう見られてるか、この認識がかなり弱いんだろうなと感じました。

 

高橋社長:

なるほど、そういう時は教えて差し上げるんですか?

 

宮脇:

そうですね。ズルズルするのであれば、

休憩中に済ました方がいいんじゃないですかってことは伝えます。

あまり症状がひどかったら研修中にやってもらっていいんですけど、

ただ周りに対してちょっと影響がありますから、

そういったことを伝えると素で「申し訳ありません」という感じで悪気はないんですね。

 

高橋社長:

周りはびっくりしますよね?

 

宮脇:

そうですね。それに集中できないですね。

昨年まではなかったケースです。

 

高橋社長:

それ以外の傾向は?

 

宮脇:

それ以外はですね、去年と比べてまた大きく違ったのが、

学生気分の人はほとんどいなかったんですけども、

 

高橋社長:

去年は多かった?

 

宮脇:

去年はやたらうるさかったんですね。

元気が良くて休憩中ちょっと騒いだりするので、

我々講師陣が注意してたんですけど、

今年は学生気分の人はほとんどいないんだけども、

逆に元気がない、声が小さいこういう人が多かったですね。

 

高橋社長:

去年の元気の良さはどういうところから来てるんですか?

同じコロナ禍じゃないですか。

 

宮脇:

私たちもまだ分析しきれてないんですけども、

その1年前の人たちもまあまあ元気はあったんですが、

ただやたら去年はお元気がよく、

楽しさっていうのを重視よりしてる世代なのかもしれません。

 

今年の世代はひょっとするとコロナが長く

体的に生活に疲れていたのかわかりませんけども、

元気がない、声が小さい人が多かったですね。

 

高橋社長:

ちなみに、人と足並みを揃えたい傾向みたいなものはあったりするんでしょうか?

 

宮脇:

私たちは甘やかさない新人研修というコンセプトで指導してますので、

決してスパルタとかではないんですけども、甘やかさない。

例えば研修会場に時間ギリギリに来た人がいたら

時間ギリギリでダメでしょう、もっと早く動きなさい、って注意してたんですが、

数年前ぐらいからそのアプローチだとうまくいかないな、

みんながそういうなんか改善しないなってのが見えてきたので

逆にできてる人を見つけてその人を褒めるっていうアプローチにしたんですね。

 

例えば、時間にゆとりを持って来て、準備をちゃんとしてる人がいたら、

「誰々さんは時間にゆとりを持って動いていて素晴らしいですね。

ぜひその調子で頑張っていきましょう」と言うとですね、

周りの人がみんな合わせていったんですね。

 

この理由、なぜみんないい人に合わせるのか。

2つ考えられるんですけども、

一つはですね今の若い方は承認欲求が高いので

要はこうしたら褒められるんだってのが分かれば

みんなそれに寄せていくっていうのが一つ。

 

あとはですね、今の若い人は浮きたくないんですね。

浮きたくない、一人目立ちたくないですから、

いい人を褒めて周りがその方向に行くと

やらなかったら浮くいてしまう、取り残されてしまう。

 

取り残されてしまう、だからまずいまずいってことで

集団心理が働いているといいますか。

 

これが今年だけではなくて、

2~3年前からそういう傾向が見えてました。

 

高橋社長:

なるほど。この最初に褒められた方に対する配慮もまた違うと。

 

宮脇:

今とにかく浮きたくないのでいい人を褒めると

この人は心理的に、うわぁ褒められたよ、目立っちゃったよと感じてしまう。

 

高橋社長:

嬉しいのではないのですか?

 

宮脇:

嬉しいんじゃなく目つけられたよ、と思ってしまうので

褒めるにしてもこの人へのケアはしてあげないといけない。

 

全体としては底上げされるんですけど、

いい人がしゅんとなってしまって逆に消極的になり始めるかもしれないので

そこのケアが必要だったりします。

 

高橋社長:

とにかく目立ちたくないということなんですね。

 

宮脇:

はい。目立ちたくない、浮きたくない。

 

高橋社長:

これまでどちらかというとマイナスで浮いてしまう人に対して使う言葉だったのが、

プラスの方でも作用してると。みんな人に合わせる方向になってきてると。

 

宮脇:

今年は元気がないっていうのもあったんですけども

なんか個性が分かりづらいんですね。

 

表情があまりない、言動も尖ってないですから

上司や経営者の人はやはり表面的に見るんではなくて、

対話しながら、あるいは行動を見ながらこの人はどういうタイプ、性格なのかと

しっかり見ていかないと分かりづらい時代になってきたなと思います。

 

高橋社長:

私たち経営者やその人事担当者の人たちが

そういう一人一人の個性を見極めるために、

行動を見るっていうこと以外にどんなアプローチが

今年23卒の新入社員たちには効果的なんでしょうか?

 

宮脇:

ルールをしっかり用意するっていうのがポイントでして、

我々の会社こういうルールでやるんだとか、

こういう手順で業務を進めるなっていう基礎をしっかり伝えると

そうするとやり始めます。

 

みんながやると自分だけやらないわけにはいかないので

手順にのっとって、ルールにのっとってやり始めると、

さっきの浮きたくないっていう心理が働きます。

 

今の若い方々では多いのが自信がない人が多いんです。

 

なので何かやりたいと思ってもすぐに行動するっていうのはちょっと怖くて、

正解が欲しいので、ルールを提示してあげると

安心してこの通りやればいいんだっていうことで行動が積極的になるって事があったりします。

 

高橋社長:

あとそのタスクの時間とかですね、

時間配分とかっていうのをうまく彼らにやってもらう方法って

何かあったりするんでしょうか?

 

宮脇:

そういう意味では今年の新入社員さんは自分のペース、

マイペースなのでおそらく、この仕事をちょっとやっておいてと言うと、

ゆったりする可能性があるんです。

 

上司がやるべきは、

この仕事は例えば30分でやってくれとか、

この仕事は2時間でやってほしいっていうように、

時間としてのペースとしての水準をしっかり示すっていうのがものすごく求められていて、

もはや会社に入った以上自分のペースじゃなくて会社のペースなんだと、

あるいはお客様のペースに合わせないといけないんだっていうのを

初期の段階からこの時間とか数字とかを用いて伝えていくっていうのが

求められてるなと感じますね。

 

高橋社長:

彼らは悪気なくマイペースなんですね。

 

宮脇:

悪気がないですし、

場合によっては丁寧に仕事をしようと思ってるのかもしれません。

良かれと思ってやってることは結構多いんです。

 

上司の方にも分かっていただきたいのは、悪気がないと。

だから頭ごなしに叱ったら良くないと思いますし、

なぜそういう風にしたのか聞いてあげてもいいです。

あるいは我々はこういうふうに求めてるからこれでやってほしいと。

 

それに対して反抗して「私はもっと時間かけたいです」

なんていう人はほとんどいません。

 

高橋社長:

期待値、時間的期待値をちゃんと伝えて、

手順を教えてあげて、安心してやってもらうと。

 

宮脇:

そうですね。今年の新入社員さんに限らず、

今の若い方はとてもいいものを持っていると思います。

ところがですねこの10年ぐらい、今時の若者は言われたことしかしないとか、

なかなか活躍できないっていう人が結構増えました。

 

私は今の若い人とたくさん接していて、

本当に素晴らしいもの持っていると思います。

ぜひそれを活かしていただきたいと思うんですね。

 

活かすためにはやはり基礎が大事だと思います。

今の若い方はスキルとか知識とか持ってます。そして人への気配りもできます。

けれども、基礎がごそっと抜けてるので活躍できないっていう状態が続きました。

 

基礎っていうのはですね、基本的には報告・連絡・相談とか、

挨拶とか、返事とかこういったことだと思うんですね。

 

ぜひここを最初の1年そこで徹底させてあげてください。

本人はですね悪気がなく声が小さかったり、

悪気がなく頷かずに聞いたりとかしてますので、

そうじゃないんだよっていうのを教えてあげれば

きっと伸びてきますのでぜひ皆様の会社の新人が活躍できるよう

上の方もサポートしていただきたいなと思います。

 

高橋社長:

貴重な知見を頂きまして勉強になりました。

ありがとうございました。

 

宮脇:

ありがとうございました。