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コラム

新入社員がすぐ辞めるのはなぜ?原因と具体的な対策をプロが解説

手塩にかけて採用し、未来の活躍に期待を寄せた新入社員が、入社後わずか数ヶ月で辞めてしまった…。

多くの経営者様や人事担当者様が、このような早期離職の問題に頭を悩ませています。採用や教育にかかったコストが無駄になるだけでなく、現場の士気低下や、さらなる人材流出の引き金にもなりかねない深刻な問題です。

「最近の若者は忍耐力がない」と片付けてしまうのは簡単ですが、問題の本質はそこにありません。新入社員の早期離職には、企業側に起因する明確な原因が存在します。

本記事では、新人育成の専門的な観点から、新入社員がすぐ辞めてしまう根本原因と、それを解決するための具体的な対策を、徹底的に解説します。

なぜ新入社員はすぐ辞めてしまうのか?5つの主な原因

対策を考える前に、まずは「なぜ辞めてしまうのか」という原因を正しく理解することが不可欠です。

原因1:入社前後の「リアリティショック」

最も多い離職理由の一つが、入社前に抱いていた期待と、入社後の現実とのギャップです。採用面接では良い面ばかりが強調され、実際の業務内容や職場の雰囲気との間に大きな乖離があると、「こんなはずではなかった」という不信感が募り、離職の引き金となります。

原因2:人間関係の悩みと孤独感

社会人経験のない新入社員にとって、職場の人間関係は最大の不安要素です。特に、敬語の使い方や報告の仕方といった基本的なコミュニケーション作法に自信がないと、上司や先輩への声かけをためらってしまい、結果的に孤立を深めるケースは少なくありません。

原因3:過度な業務負荷とサポート不足

本人のスキルやキャパシティを大幅に超える業務を十分なサポートなしに任せてしまうと、失敗を繰り返すことで自信を喪失し、「自分はこの仕事に向いていない」と追い詰められてしまいます。

原因4:キャリアパスのミスマッチと将来への不安

「この会社で働き続けて、自分はどのように成長できるのだろうか?」というキャリアパスへの不安も、離職の大きな要因です。日々の業務が将来のキャリアにどう繋がるのかが見えない状況では、仕事へのモチベーションを維持することが難しくなります。

原因5:不公平な評価やフィードバック不足

自分がやっている仕事が正しく評価されているのか、そもそも成長できているのかが分からない状態は、新入社員を不安にさせます。明確な評価基準がなく、フィードバックも曖昧では、何を目標に頑張ればいいのか分かりません。

新入社員の早期離職を防ぐための5つの具体的対策

これらの原因は、いずれも企業の仕組みや文化を見直すことで対策が可能です。明日からでも着手できる5つの具体的な対策をご紹介します。

対策1:採用段階から「期待値」をすり合わせる

リアリティショックを防ぐには、採用段階での正直な情報提供が不可欠です。仕事のやりがいや魅力だけでなく、厳しさや大変な面についても具体的に伝えましょう。インターンシップなどを通じて、入社前にリアルな働き方を体験してもらう機会を設けることも極めて有効です。

対策2:入社後の「オンボーディング」で意識のスイッチを入れる

新入社員が組織に定着するには、学生から社会人への強力な「意識の切り替え」を促す初期教育が欠かせません。特に最初の数日間で、挨拶や返事の声量、正しい敬語の使い方といった基本行動を徹底的に指導する「甘やかさない教育」は、社会人としての自覚と緊張感を持たせる上で非常に効果的です。

実際に、営業研修専門会社が実施する新入社員研修では、営業職以外の人材にも通じる「行動力・元気さ・スピード感」の養成を重視しており、「受講後、新人の顔つきが変わり、自信を持って行動できるようになった」といった声が多く聞かれます。

対策3:計画的なOJTと体系的な育成支援を組み合わせる

場当たり的なOJTは新人を疲弊させます。明確な育成計画のもと、小さな成功体験を積ませることが重要です。しかし、OJT担当者自身の指導力にも限界はあります。

そこで有効なのが、体系的な育成支援の仕組みです。例えば、内定者研修から始まり、新入社員研修、現場のOJT担当者研修、そして定期的なフォローアップ研修までを一貫して提供する外部プログラムを活用すれば、育成の質が標準化され、定着率向上に繋がります。

対策4:明確なキャリアパスと成長機会を示す

「3年後にはリーダーを任せたい」といった具体的な期待を伝え、目標となる先輩のキャリアを紹介するだけでも、新入社員は将来像を描きやすくなります。会社として成長機会に投資する姿勢を見せることも大切です。

対策5:「心理的安全性」の高い文化を醸成する

安心して発言・挑戦できる「心理的安全性」の高い職場環境は、定着の根幹です。その土台となるのが、自信を持ったコミュニケーションです。実践的なビジネスマナー研修で電話応対やメール作成の「型」を学ぶことで、新入社員は不安なく業務に取り組め、これが質問しやすい文化の醸成にも繋がります。

これらの対策をすべて実行するには、一貫した育成の「仕組み」が不可欠です。「課題は分かったが、具体的にどう進めればいいか分からない」そんな時は、育成のプロにご相談ください。

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専門研修の活用で、離職防止と早期戦力化を両立する

上記のような対策を自社だけで行うには、多大なリソースが必要です。そこで有効な選択肢となるのが、新入社員研修を専門とする外部機関の活用です。

例えば、営業人材育成を専門とする「セールスアカデミー」のような会社では、早期離職の原因を根本から解決するためのプログラムが体系的に組まれています。座学中心ではなく、ロールプレイングやケースワークを多用した実践的なカリキュラムが特徴で、社会人としての基礎から、法人営業のDXや財務知識といった専門領域までを網羅的に学びます。

こうした研修の最大のメリットは、具体的な行動変化が起きる点です。受講者からは「声が大きくなり、ハキハキと話せるようになった」「お客様へのヒアリングに自信がついた」という声が上がり、その変化は企業担当者からも高く評価されています。学びの成果を披露し自信をつけるためのロールプレイング試験「S1グランプリ」のような、ユニークなアウトプットの場も用意されています。

さらに、多くの中小企業にとって課題となる費用面でも、厚生労働省の人材開発支援助成金を活用することで、実質的な負担を大幅に軽減できる場合があります。専門機関の中には、こうした助成金の申請サポートに詳しい会社も存在するため、コストを抑えつつ質の高い教育を実現することが可能です。

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まとめ

新入社員がすぐに辞めてしまうのは、個人の資質の問題ではなく、企業の「受け入れ体制」と「育成の仕組み」に起因するケースが大半です。採用段階での期待値調整、計画的なオンボーディング、そして心理的安全性の高い文化醸成は、離職率を下げ、企業の持続的な成長を実現するための最も確実な投資と言えます。

自社のリソースだけで全てを抱えるのではなく、専門機関の力を効果的に活用し、育成を「仕組み化」すること。それが、貴社の大切な新しい仲間が、安心して長く活躍できる環境づくりの第一歩となるでしょう。

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